避難行動要支援者への対応に関する動画
足立区議会議員にたないひとしの質問の様子をまとめた動画です。
避難行動要支援者への支援体制構築
15年間放置されていた災害時の避難支援を動かしました
寝たきりや歩行に困難のある高齢者、障がいをお持ちの方など、避難をする場合に誰かの支援が必要な方を足立区では避難行動要支援者としています。その方達の支援対策検討部会を平成17年(18年前)に設置し対策を検討していましたが、3万7千人の名簿を作成していただけであり、活用は震災発生後の安否確認だけ。水害時には全く活用されていませんでした。
最初の質疑機会から何も支援体制が構築されていないことを足立区議会にて粘り強く追求、寝たきりの姉を持つ自身の経験を含め、強く必要性を訴えました。当初は対象者が多く対応難しいとの回答でしたが、一括申し出書へ支援者の有無の追加を要求。それによって、「支援者の有無」「被害想定」「重篤度等」でクラス分けが出来るようになり、「対象の多さ」という言い逃れが出来ない状況を作り出し、対象の中でも最も支援が必要な方から対応が開始されました。
現在、水害時に関係機関で要支援者への避難計画を共有し対応を行う体制となっています。
避難行動要支援者に対する支援体制について関連するレポート
足立区議会議員にたないひとしの活動レポート
避難行動要支援者に対する支援体制について本会議質問でのやり取り
足立区議会 令和2年第2回定例会 一般質問
これまで災害が起こるたびに、高齢者や障がい者に被害が集中しています。記憶に新しい、西日本豪雨災害では、倉敷市真備町において災害関連死を除く51人の方が亡くなり、その9割近くが高齢者であり、要介護・要支援者が全体の4割近く、死者全体の4分の1が身体障がい者でありました。
進行型の災害であり、逃げられたのにも関わらず多数の高齢者・障がい者が犠牲となったわけです。特に、その内の19人については浸水深5メートル未満で亡くなっており、垂直避難をしていれば助かった可能性も指摘されています。
近年では、時間雨量50㎜を超える雨が頻発するなど、雨の降り方が、局地化・集中化・激甚化しております。四方を川に囲まれた足立区において、要介護高齢者や障がい者等の避難行動要支援者、避難支援等 関係者の犠牲を抑えるためには、事前の準備を進め、円滑かつ迅速に避難するために特に支援が必要な方々への支援体制を整備していくことが急務です。
先の予算特別委員会でも取り上げましたが、足立区においては避難行動要支援者名簿に対して現在約3万7,000人の方の情報が記載されています。災害発生時に一人でも多くの避難行動要支援者の生命と身体を守るという自治体における重要な目標を達成するため、避難行動要支援者に対する現状の支援体制について、特に昨年の台風19号上陸に際しての避難支援について問います。
昨年10月12日8:00に「避難準備・高齢者等避難開始」が発令され、同日15:00に「避難勧告」が発令されました。「避難準備・高齢者等避難開始」が発令後、避難行動要支援者に対してどのような避難支援が行われたのか、区による対応の方法、対応数、また、避難行動要支援者名簿の提供先である警察署、消防署、消防団、民生・児童委員の対応方法、対応数について問います。
また、足立区避難行動要支援者名簿実施要綱の定めによる名簿の提供先以外に足立区防災区民組織やボランティア団体等、名簿情報の提供があれば合わせて回答を求めます。
私からは避難準備高齢者等避難開始が発令後、避難行動要支援者に対してどのような避難支援が行われたか区による対応の方法・対応数、また警察署・消防署・消防団・民生児童委員の対応方法・対応数につきましてお答えいたします。
昨年の台風19号の際には避難準備・高齢者等避難開始の発令後、避難行動要支援者と一般の国民の方に向けさまざまな手段で避難の呼びかけを行っていましたが個々の方々への特段の対応は行なっておりません。
また避難行動要支援者名簿の提供先の各団体におけるそれぞれの対応につきまして詳細が把握できておりませんが一部地域では民生委員や町会・自治会の方々が個別に呼びかけて避難所へ同行していただいたと聞いております。
避難行動要支援者への支援に関するご質問のうち避難行動要支援者名簿の提供先についてですが、足立区避難行動要支援者名簿実施要綱に基づき足立区防災区民組織やボランティア団体等には名簿を提供しておりません。
次に避難行動要支援者名簿の仕様について問います。現在の避難行動要支援者名簿は地震を想定した発災後の安否確認をするための名簿となっている。現状では台風19号の際もしかり、実際に台風等の水害が発生した際に要支援者の命を守ることができるのか疑問が残ります。
そこで問います。前回の予算特別委員会にて避難行動要支援者名簿について避難行動に対する支援者の有無について項目を入れることが出来ないか質問を行いました。その際に今年度の一括申出の際に災害時安否確認申出書の様式を変更するとの答弁がありました。その後の進捗について伺います。
また、避難行動要支援者へのより実効性の高い支援体制を築くにも、更に名簿の仕様を見直し、個々の支援に繋がる内容に充実すべきだと考えますが、区の考えを問います。
災害時安否確認申出書につきまして、本年10月の発送分より様式を変更し避難行動に対する支援者の有無の他、要支援者の住居の形態同居の家族などを記載する内容にいたします。
これらの情報を収集し避難行動要支援者名簿に反映させることで台風等の災害時にも対応し個々の支援に繋がる内容にしてまいります。
次に避難行動要支援者名簿の活用について問います。この避難行動要支援者名簿の活用をより充実し、一人でも多くの避難行動要支援者の生命と身体を守るという自治体における重要な目標を達成するためには、名簿の仕様の見直しだけではなく、最大限活用できる制度設計も重要である。
現在の制度では町会・自治会、防災区民組織や災害ボランティア等は個人情報を保護する観点から避難行動要支援者の名簿情報は提供できません。平時から避難訓練の際の活用や、地域の共助による活用、個別特化した情報展開や避難支援訓練などを行うことが望ましいと考えますが、地域貢献に対して強い意欲を持ち、支援者となることを望んでいる方でも避難行動要支援者名簿を活用した活動ができないのが現状です。
近年激甚化する自然災害等を鑑みれば、避難行動要支援者名簿を最大限活用したより実効性の高い支援体制を築くことは急務であります。
名簿を最大限活用するためにも部門を超え課題認識・問題意識をもって全庁を上げ取り組んで行くべきものであると考えるが、この課題についての区の認識を問います。
足立区議会 避難行動要支援者に関連する動画
避難行動要支援者を安全に避難させる方策は大きな課題であると認識しておりますが区のみでそれを実現することは困難であります。
ご協力お願いしている民生児童委員や町会自治会の方々もご自身の避難が必要となります。今後はこうした点を踏まえ、区庁内のみならず関係団体のご意見を頂きながら災害時の避難行動要支援者名簿の具体的な活用方法と実効性の高い支援体制の在り方について庁内はもとより消防庁などの外部機関も含め検討してまいります。
避難行動要支援者名簿のこの活用、水害時の活用について、災害時の避難行動要支援者の名簿の活用が出来るか出来ないかで水害時災害後の死亡者数に直結するような話であります。
なおかつ、この問題に対して、例えば災害対策基本法の中でも定めがありますよね。
「56条 第2項 市町村長は要配慮者に対して円滑に避難ができるように特に配慮しなければならない」とされています。
さらに、足立区においてはちょっと古い話で申し訳ないんですけれども、平成17年 災害時避難行動要援護者支援対策検討会設置されてますよね、15年前ですよね、
新人が生意気を言って申し訳ないんですけれども、今この場において、こうやって質問させて頂いてるって事は区民の代理人としてきてるわけですから、この避難行動要支援者名簿の水害時の活用について、条例、そして内規も確認させていただきましたが制度設計がなされてないこと、これは見過ごすことができません。
15年前から足立区は検討してきてるわけですよね。
15年前から課題として認識しているわけです。
15年前から取り組んで来ているわけですよ、その結果が先ほどの台風19号ですよ。
「15年間 一体なにしてきてるんだ」そういう風に、区民の方から言われても仕方がない現状なんだろうと思います。
だからこそ台風19号を機に、この足立区の強い意志を持って、それこそ本腰を入れてこの問題に対して取り組んでいかなければならない。
それぐらいの強い気概、そういった強い熱量、そういったものを回答に対して期待していたわけなんですけれども、今一度、区のこの問題に対しての姿勢を教えて頂きたい、どうかお願い致します。
避難行動者要支援者名簿の最大限に活用するためにもという再質問いただきましたのでご答弁申し上げます。
初めに15年前から取り組んでいて、明確な色々な指導が出来なかったことにつきましてはお詫び申し上げます。
先ほどご答弁申し上げましたけれども、私ども避難行動要支援者名簿に記載されている方々の救出・救助につきましては全力を挙げて取り組んでいくべきだと思ってございます。
今後ですね先ほどの答弁の繰り返しになりますが、名簿の具体的な活用方法と実効性の高い支援体制の在り方について検討を深めさせて頂きたいと思ってございます。よろしくお願いいたします。
足立区議会 令和3年第4回定例会 一般質問
避難行動要支援者への対応についてお伺いいたします。
令和2年予算特別委員会にて一括申出書に、支援者の有無についての追記を要望させていただきました。その後の同年11月の災害時安否確認申出書にて支援者の有無についての記載のものを発送いただき、回答を分析し、優先区分を付け、本年は最も優先区分の高い水害区分について、水害時個別避難計画書の作成を台風シーズン前に対応いただき、現在、次の498名の方への対応を行っていると災害・オウム対策調査特別委員会にて報告をいただきました。件数も非常に多く大変なことではありますが、非常に素早い対応を行っていただいていること、区長をはじめ執行機関の皆様が本腰を入れて取り組んでいただいていること、その実行力やスピード感は非常にすばらしいものであり、区民の代理人として感謝の念に堪えません。
また、現在は、要支援者対策部会において、関係団体との意見交換や福祉専門職との連携、申出書未回答者への対応、作成した水害時個別避難計画書の定期的な確認手順の検討、第二次避難所のケア体制等について進めていると報告がありました。
そこで、現在の避難行動要支援者の対応状況と今後の対応方針についてお伺いいたします。
まず、避難行動要支援者への対応について、現在の進捗状況・水害時個別避難計画書の作成の今後の見通しについてお伺いいたします。
避難行動要支援者への対応に関する御質問のうち、まず、現在の進捗状況と今後の見通しについてお答えいたします。
現在、水害時個別避難計画書を作成する5段階の優先区分のうち、2番目に優先度の高いBに該当する、避難行動要支援者498名の計画書作成に着手しております。来年の台風シーズンまでに498名分を作成するために、令和3年度は約250名分の作成を目標として進めてまいります。
一括申出書にまだ回答を得られていない方へ、1月末の回答期限で再勧奨通知の送付が行われていますが、現在の回答状況についてお伺いいたします。
再勧奨通知の回答状況についてですが、昨年11月にお送りした「災害時安否確認申出書」の回答がない方約6,600名に本年11月に再度、申出書を発送いたしました。12月2日時点で1,508件の回答をいただいており、引き続き回答がない方への勧奨を進めてまいります。
再勧奨通知や、今後、積極的な勧奨を行っていった場合、対応が必要な方が倍以上に増えることも予想されます。取扱いの難しい問題ではありますが、区でできる限界があることも事実であります。現在、水害時個別避難計画書の確認や更新手順の仕組みの検討もされておりますが、委託を含め安全性をも担保したやり方を研究すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
計画書更新のやり方についてですが、現在、作成した計画書の訪問による確認・更新と、水害時に開設する福祉避難所における要支援者へのケア体制の整備を委託を含め検討しております。要支援者への配慮や必要なケアを第一に考え、安全性をも担保した計画書更新の仕組みの実現に向けて速やかに進めてまいります。
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