足立区国民保護計画の履行

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NBCR対策皆無、Jアラートの発信訓練だけでは意味がない!

 足立区国民保護計画とは、外部からの武力攻撃やテロなどが万が一発生した場合に、迅速・的確に区民の生命・身体及び財産を保護するため、備えや体制づくり、対処、復旧等を定めた計画で2007年に定められました。しかし、170ページ以上ある計画のその殆どが履行されず、Jアラートの発信訓練にとどまっています。また、国の国民保護ポータルサイトでは区内の地下避難施設は総合スポーツセンターの一箇所にとどまり、区有施設の地下すら記載がない状況でした。
 一昨年の足立区議会本会議では北海道でのJアラート発令事例の分析結果を用いて(質問後に東京でも発令)、多くの方が対応方法がわからず意味をなしていない事や改善提案、対策の必要性を訴えるとともに計画の進捗を問い、その殆どが履行されておらず15年間緩慢な進捗であることを審らかにしました。そして、その後の委員会等で粘り強く追求を行っております。
 対応方法の啓発・周知活動、訓練、事業者や近隣自治体との連携、区有施設の避難機能敷設や地下鉄駅舎のシェルター化要望など、出来るところから直ぐに着手するよう求め、情報展開等については若干進捗が見られるようになりましたが、引き続き追求を行っています。

足立区国民保護計画に関するレポート

足立区議会議員にたないひとしの活動レポート

足立区国民保護計画について質疑の様子

足立区議会 令和4年 第二回定例会

足立区議会議員にたないひとし

武力攻撃への備えについて伺います。
 今年に入り、北朝鮮が発射した弾道ミサイル等は非常に高い頻度で発射されており、まだ6月でありますが、既に過去最多となっております。
 また、3月24日には、次元の異なる深刻な脅威である新型の大陸間弾道ミサイルと考えられるものが我が国の排他的経済水域内に落下し、これまでで最も我が国に近い落下となりました。
 一度に複数の発射も確認されており、同一の気象条件下での複数の発射は、飽和攻撃を想定したものだけではなく、燃料の配分や点火タイミング等の調整によるものであり、発射実験は最終調整段階に入っているという見方もございます。
 正常な判断ができない危機的な状況が最も危険なタイミングであり、これまでも北朝鮮は、食糧危機下で核開発が進められてきました。
 新型コロナウイルスの猛威は、北朝鮮も例外ではございません。北朝鮮の国営メディアは、症状を和らげるために塩水でうがいをするよう勧めているような状態であり、現在、アメリカのシンクタンク戦略国際問題研究所、韓国の情報機関、国家情報院も、核実験再開の兆候を報告しております。
 また、ロシアによるウクライナ侵略でございますが、侵略が始まる1か月前、1月3日に、NPTにおいて、核保有国とされている5か国によって「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならない」と強調された、共同声明が発表されております。
 5か国による共同声明ともなれば、水面下での調整は期間を要するわけであり、1月3日以前の段階。昨年から外交手段で何とか食い止めようとする動きがあったものの、その後2月24日に侵略開始。核による恫喝によって、各国が直接の介入ができない状況下で虐殺行為が行われており、外交手段や経済制裁の限界も浮き彫りとなっております。
 私たちは中立国であるとイメージする方が多いですが、北朝鮮・ロシア・中国からは、明らかに敵国とされていることも直視しなければならず、北朝鮮・ロシア・中国と核保有国に囲まれた日本において、国民を守るため、大切な家族、そして友人を守るため、武力攻撃災害に対しての備えは残念ながら必須でございます。
 足立区も、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法の定めにより、2007年1月に足立区国民保護計画を策定しております。策定してから15年がたちました。計画を策定することが目的ではなく、実際の備えにつなげることが重要であり、その進捗を中心にお伺いいたします。
 足立区国民保護計画にて、「住民、地域の団体及び事業者の自発的な参加を得て国民保護措置についての訓練を実施し、武力攻撃事態等における対処能力の向上を図る」と区は計画で定めておりますが、国民保護措置についての訓練はこれまでに何回実施されたのか。また、行った訓練の規模についても回答を求めます。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「住民、地域の団体、事業者等に対し、武力攻撃事態等において適切に行動できるよう、全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達及び弾道ミサイル落下時の行動について平素から周知に努め、広報紙、パンフレット、テレビ、インターネット等の様々な媒体を活用して、国民保護措置の重要性について継続的に啓発を行うとともに、住民向けの研修会、講演会等を実施する」と区は定めておりますが、同計画が策定されてから15年間、どのような啓発活動が行われてきたのか伺います。
 特に継続的な啓発活動について、どのような活動がされていたのかお伺いいたします。
 また、計画が策定されてから、住民向け研修会の実施回数、講演会の実施回数をお伺いいたします。

足立区議会議員にたないひとし

 地震や水害などの自然災害への対策と武力攻撃災害への対策。それぞれの訓練や講習会・研修会等の実績を比べると、武力攻撃災害の可能性を極めて著しく低く評価していると区民から捉えられても致し方ない現状であると考えます。
 区民の代理人として、大勢の区民の命がてんびんに掛かっているリスクに対して、過小評価できる理由または根拠は思い当たらず、現在の武力攻撃災害対策への区の姿勢は、区民の代理人として見過ごすことはできません。重篤度、可能性ともに、同等またはそれに近い評価を行うべきであり、現在の区の武力攻撃災害への可能性評価について確認させていただきたく、区の考えを問います。
 訓練や啓発活動・対策・整備等においては、同等またはそれに近い水準まで実施すべきであり、早急に取り組んでいただきたいと切に要望いたしますが、いかがでしょうか。

総合防災対策室長

足立区国民保護計画の中から、まず、啓発活動や訓練実施について、一括してお答えいたします。
 これまで、平成24年度から年1回、平成30年度から年4回実施しているJアラートの全国一斉情報伝達訓練にとどまっており、その他の啓発活動や実動訓練等の実施に至っておらず、深くおわびを申し上げます。
今後は、武力攻撃災害の発生が未知数であることから、区民や学校、民間事業者など対象者の優先順位や、啓発活動及び訓練内容の有効性などについて、他自治体の先進事例を参考に研究してまいります。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において「平素から、隣接する区と市と想定される避難経路や相互の支援の在り方等について意見交換を行い、また訓練を行うこと等により、緊密な連携を確保する」と区は計画で定めておりますが、同計画が策定されてからこれまでに、対処や相互の支援の在り方等についてどのような意見交換がなされているのか伺います。また、緊密な連携を確保できる自治体もお伺いいたします。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「区は、避難住民の誘導等における地域の民間事業者の協力の重要性に鑑み、平素から都と連携し、これら企業の協力が得られるよう連携・協力関係の構築に努める」とも計画で定めておりますが、同計画が策定されてから、どのような連携・協力関係が構築できたのか伺います。また、構築できた区内事業者数もお伺いいたします。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「区は、学校や大規模な事業所における避難に関して、平素から各事業所等における避難の在り方について、意見交換や避難訓練等を通じて、対応を確認する」とも定めておりますが、同計画が策定されてから、学校との意見交換や訓練等を通じて、どのような対応が確認されているのか伺います。また、実施回数もお伺いいたします。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「大規模集客施設にいる多くの人々の避難が円滑に行われるように、施設管理者等に対して、武力攻撃事態等の観点を含めて、危機管理・自主防災・自衛消防対策の見直し、強化を要請するとともに、必要に応じて指導・助言を行う」とも定めておりますが、同計画が策定されてから、どのような要請を行っているのか伺います。

足立区議会議員にたないひとし

計画で定められている超高層ビルや大規模オフィス施設管理者等についても、どのような要請を行っているのかお伺いいたします。また、それぞれ要請を行った施設数についてもお伺いいたします。

足立区議会議員にたないひとし

 平素から民間事業者との連携・協力体制を構築することが被害を局限的にするためには有効であり、同計画でも「構築に努める」と定めております。国民保護ポータルサイトでも、屋外にいる場合は、近くの建物の中、または地下(地下街や地下駅舎などの地下施設)に避難するよう避難行動について記載がされております。
 特に、つくばエクスプレスの地下駅舎や東京メトロ等、地下コンコースを保有する首都圏新都市鉄道株式会社や東京地下鉄株式会社との武力攻撃災害への対処について、早急に連携・協力体制の構築をすべきであり、構築に向けての取組を強く強く要望いたします。
 特に、避難者が集中することでの二次災害も想定されるため、協定の締結だけにとどまらず、避難訓練の実施や備蓄、施設の拡充なども視野に入れて、連携・協力体制の構築に向けて早急に取り組んでいただきたいと強く要望いたしますが、いかがでしょうか。

総合防災対策室長

他機関との連携や訓練実施要領等の計画について、一括してお答えいたします。
 まず、他機関との連携・支援などにつきましては、現在まで他の自治体、民間事業者等の意見交換及び連携は図れておりません。今後は、どのような連携が有効か、他自治体の先進事例などを参考に研究してまいります。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「複数の避難実施要領のパターンをあらかじめ作成する」と定めておりますが、武力攻撃災害、特に弾道ミサイル攻撃に対応したパターンは、どの程度定められているのか伺います。
同計画において、「複数の避難実施要領のパターンをあらかじめ作成する」と定めておりますが、武力攻撃災害、特に弾道ミサイル攻撃に対応したパターンは、どの程度定められているのか伺います。

足立区議会議員にたないひとし

避難実施要領作成の所要時間については、どの程度想定されているのか伺います。

足立区議会議員にたないひとし

これまで、平成29年8月29日と9月15日に北朝鮮による弾道ミサイルが我が国の上空を通過しJアラートが発信されました。
 「北朝鮮によるミサイル発射事案に関する住民の意識・行動等についての調査」によると、インターネット調査では、「避難等が必要と考え、実際に避難した」と回答した方が、2回目の9月15日の事案でも5.6%、「どうしたらよいか分からず避難できなかった」と回答した方が26.3%、「避難等が不必要と考え避難しなかった」が50.8%でありました。ほかの自治体への調査結果であり、事案によっても異なることが考えられますが、避難行動の啓発や訓練が必要であることが浮き彫りとなった調査結果でありました。
 Jアラートの訓練は、継続的に行われておりますが、Jアラートだけが正常に機能しているだけでは不十分であり、区民の方の適切な避難行動が相まって、初めて被害を局限化できると考えております。啓発や訓練の必要性について、区の考えをお伺いいたします。
 また、今後、効率的に啓発活動や訓練を実施するためにも、啓発活動を兼ねて、周知度合いについての調査を要望いたしますが、いかがでしょうか。
 また、同計画では、総論でも記載があるように、緊急対処事態、つまりは大規模なテロ等への対処が重視されております。確認ではありますが、ミサイルが発射され、「武力攻撃が迫り、または現に武力攻撃が発生したと認められる地域」に足立区が含まれる場合、Jアラート発信後から着弾までの間、区はどのような対策が可能なのか伺います。
 特に実戦であれば、テレメトリ信号なども出さずに発射されるため検知することも困難であり、極超音速ミサイルであった場合、検知困難なだけではなく、平成29年のJアラート発信時と比べ圧倒的に到達時間も短くなるため、着弾までの間、足立区国民保護計画を策定していても区が何らかの対処を取ることは困難だと考えますが、Jアラート発信から着弾までの対処について、区が何かしら対応できることがあるのか伺います。
 また、現在の安全保障環境を鑑みれば、同計画は、武力攻撃事態、特に弾道ミサイル攻撃への対処について充実させるべきであり、こちらも強く要望いたしますが、いかがでしょうか。
 更に、区内民間事業者や施設管理者との連携・協力関係を着実に構築し、それぞれの役割や初動対処を包括した弾道ミサイル災害への初動対処マニュアルを早急に整備すべきであり、強く要望いたしますが、いかがでしょうか。

総合防災対策室長

ミサイル発射の情報を入手した場合、防災行政無線などにより区民へ情報伝達することとしておりますが、避難実施要領やマニュアルについては、現在まで策定に至っておりません。今後は、区の各執行機関、警察署、消防署、自衛隊等と情報交換を視野に、避難行動要領等の策定に向け研究してまいります。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「区は、都が行う避難施設の指定に際しては、施設の収容人数、構造、保有施設等の必要な情報を提供するなど都に協力する」とありますが、同計画が策定されてから、どのような協力をしてきたのか伺います。
 また、現在、内閣官房・国民保護ポータルサイトにおいて、緊急一時避難施設(主に弾道ミサイル落下時の避難施設)として掲載されている区内の避難施設は、小・中学校がほとんどであり、それを除くと6施設、地下施設においては、総合スポーツセンターの1か所にとどまります。区役所や生涯学習センター、東京武道館等地下施設を有する建物すら載っておりません。
同法施行令第35条を見ても、基準に準拠している施設はほかにもあると考えますが、区としてはどの程度把握されているのか。現在の指定に対して不足はないと考えているのか、区の考えを伺います。
 また、指定に関しましては、国民保護法第148条において都道府県知事とはされておりますが、同計画において「指定に際して都に協力する」と定めている以上、区内避難施設の把握について、区としても更に強く取り組むべきだと、強く強く要望いたしますが、いかがでしょうか。

総合防災対策室長

避難施設について、一括してお答えいたします。
 都が行う避難施設の指定については、区は、区内の堅牢な区有施設や民間施設、地下施設について情報提供を行ってまいりました。また、避難施設の基準に準拠している施設の把握については、避難施設に指定されていない小学校等が相当数あることから、追加の指定が必要と考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 施設等に限らず、アンダーパスや曲がりくねった地下道路、土手沿いのコンクリートで囲まれた道路など、特に自動車乗車時においては緊急一時避難として活用の可能性について期待できる箇所が複数ございますが、施設以外の避難についても、区内の避難資源の把握、そして研究を進めていただきたく、こちらも強く要望いたします。

総合防災対策室長

施設以外の避難については、アンダーパス等の開放部の多い施設は、爆風等から直接被害を軽減できないことから、東京都は緊急一時避難としての活用は想定していないとのことですが、引き続き区内避難資源の把握・研究に努めてまいります。

足立区議会議員にたないひとし

同計画において、「区は、武力攻撃災害発生時においても、情報の収集、提供を確実に行うため、情報伝達ルートの多ルート化や停電等に備えて非常用電源の確保を図るなど、国民保護計画における通信連絡系統を踏まえ、自然災害時における体制を活用し、情報収集、連絡体制の整備に努める」と定めておりますが、同計画が策定されてから、どのような整備が進められたのかお伺いいたします。
 また、地域BWA等の整備も挙げることができますが、既に普及している情報インフラと同じ通信規格であれば、ふくそうの回避ができるとしても物理的な脆弱性は変わりません。
 MCA無線についても、制御局がダウンしてしまった場合は、通信不能に陥ることが考えられます。非常通信体制の強化は、武力攻撃事態に強い通信網が求められますが、区の情報伝達ルートの多ルート化について、現状をどのように評価しているのかお伺いいたします。
 更に、ウクライナで武力攻撃事態への有効性が実証されているスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ社による低軌道上の衛星による衛星ブロードバンドサービス「スターリンク」が、区の非常通信体制の強化に対して非常に有効であり、検討するに値すると考えます。
 特に避難所等への整備ができれば、大規模停電や広域での浸水が想定されている自然災害に対しても、個々の避難所で発電機さえ生きていれば、ほかのインフラが途絶えても通信が確保できる。また、低軌道上の衛星による高速通信であるために、余剰能力により避難者に通信インフラを提供することも可能であると考えます。
 現在、日本では、KDDIのバックホール回線での使用の業務提携にとどまりますが、先行事例としての有益な交渉も可能性があり、携帯発電機の更なる整備と併せ、是非検討していただきたいと強く要望いたしますが、いかがでしょうか。

総合防災対策室長

情報と通信について、一括してお答えいたします。
 まず、国民保護計画による情報収集、連絡体制の整備が進められたかとの御質問につきましては、災害情報システムを開発するとともに、地域BWAのインターネット環境の配備など、自然災害における活用に合わせて整備を進めております。
 区の情報伝達ルートの多ルート化や現状については、MCA無線や衛星電話などの複数の手段で非常事態に対応できるよう備えており、一定の体制は担保されていると考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 Jアラート発信から着弾までの間に、適切なきめの細かい避難情報を提供する体制も必要であります。自宅など、ふだんいる場所であれば、啓発活動や訓練等により避難情報を事前に把握できますが、外出先や屋外にいる場合、近くに避難できる防災資源があったとしても、分からなければ命を落としてしまうことにもつながります。
 現在、Jアラートに連動するエリアメール等の伝達ルートも整備されており、さきに取り上げました調査では、「どのような手段で、いつ、ミサイル発射について知りましたか」という質問に対して、8月29日の事案については、自治体による登録制メールは3.2%だったのに対して、エリアメールは71.7%と、圧倒的な結果が出ておりました。
 しかしながら、エリアメールは市区町村単位であり、受信者の付近にある避難情報等きめの細かい情報を伝えることは困難であります。
 現在、大手通信キャリアでは、第5世代の移動通信技術、いわゆる5Gへの整備を進めております。ミリ波周波数帯における通信速度と引換えに到達範囲が狭まり、到達範囲試験の結果は鉄塔から約500mと言われております。
 結果として、多数のアンテナの設置が必要となり、通信キャリアとしては課題となりますが、付近の避難所など防災資源を伝達するには、適切な範囲であるとも考えます。Jアラートや緊急情報に連動したアンテナごとの小さなエリアメールで位置に応じた避難情報等を発信できれば、武力攻撃災害・自然災害を問わず、非常に有効な一手となると期待できます。
 特に、Jアラート発信から着弾までの間にできる数少ない対処の一手にもつながり、技術的に不可能だとも思えません。突飛な提案であると重々承知の上ですが、小さな範囲のエリアメールが必要な実情は自治体だからこそ分かることであり、提案や働き掛け等を行っていただきたいと、切に切に願いますが、いかがでしょうか。

総合防災対策室長

携帯発電機の更なる整備及び小さな範囲のエリアメールの提案等については、区の非常通信体制強化のため、携帯発電機等の必要数と併せて、その実現性及び有効性の研究を進めてまいります。

足立区議会議員にたないひとし

今年リニューアルした足立区防災アプリは、武力攻撃災害に対して対応しているのか伺います。

総合防災対策室長

防災アプリの武力攻撃災害に対する対応については、武力攻撃災害が発生し避難所が開設される場合には、区民に対して、区内被害状況や避難所の開設状況等をお知らせすることができます。

足立区議会 令和4年 決算特別委員会 10月4日

足立区議会議員にたないひとし

 今現在、日本を取り巻く安全保障環境は、以前、定例会でも質問させていただいたんですけれども、依然、予断を許さない状態にありまして、今現在、ロシアにおいて戦術核の使用の緊迫度っていうのはますます大きくなってきていると、高くなってきているというところであります。また、使用されれば、これはNPT体制の崩壊が目に見える形で決定的となってしまい、対岸の火事では済まされず、核兵器使用の抑止力が決定的に弱まることは必須であると考えられます。また、もう一つの核保有国である中国も、第二列島線に視野を向け、台湾周辺での軍事活動を非常に活発化させており、新常識の確立を進めております。
 更に、今朝もありましたけれども、北朝鮮は今朝の発射も含め、飛翔体を10日間で8発、計5回と、過去にない頻度で発射しており、挑発も非常にエスカレートしております。
 今後30年間で、首都直下地震マグニチュード7程度の地震の発生確率っていうのは、70%ぐらいと言われております。そのために、足立区は災害であるとか、震災であるとか、そういったものに対して非常に力を入れて取り組んでいるわけでありますが、一方、さきの定例会で質問させていただいたとおり、テロや有事等、武力攻撃事態から国民を保護するための足立区国民保護計画については、そのほとんどが計画のみであり、進捗が非常に緩慢であると言わざるを得ません。
 過去30年間で首都直下地震が来る確率と武力攻撃災害が今後30年間起こる可能性、どっちかが非常に低いとかっていうわけではないので、同程度の対応っていうのをしていかなければならないと考えているわけでありまして、非常に臆病な私の取り越し苦労であってほしいと心から願うわけではありますけれども、区民の代理人として後悔のないように、質問を行わせていただければと思います。
 本来であれば、2007年の計画策定から15年たっており、令和2年度にも改定がされている計画であり、一刻も早く全てを実行していただきたいと切に願うところでありますけれども、定例会のように、質問を無視されてしまっても意味がありませんので、機会があるごとに、優先順位の高いものから一つ一つ皆様の方に、段階を踏んで質問していきたいと考えております。
 足立区国民保護計画について、定例会でも質問させていただきましたが、その後の進捗について何か動きがあれば、教えていただきたいのですが、いかがでしょうか。

防災力強化担当課長

にたない委員おっしゃるとおり、北朝鮮の弾道ミサイルについても、今朝も日本列島を通過し、区民の安全を守るためには、非常に大事なことだと思っております。
 進捗については、今年度は、平成24年度から年1回実施しているJアラートの全国一斉情報伝達訓練、そういったところにまだとどまっている状況でありますが、コロナ禍が収束すれば、そういった訓練も集中的にやっていければなということで、他区等の先進事例も今、研究している状況でございます。

総合防災対策室長

以前、答弁をさせていただいてからどれだけ進んだかというお話だと思いますので、頑強な建物の認定というか、東京都で進みました。前回は7か所だったのが、更に11か所認定ということで、それが進んだところでございます。

足立区議会議員にたないひとし

 避難先について、国民保護ポータルサイトとかで記載されていたのが、前回の定例会の時点だと、総合スポーツセンターであるとか、小学校、中学校も対象から抜いた場合に、総合スポーツセンターとかであるとか、ほかの、区の、例えば地下駐車場とか入ってなかったんですが、そういったものが、どこが追加されたりとかっていうのは、今、もし手元にあれば、教えていただければ。

災害対策課長

年に1度、東京都の方から、一時避難施設として確認が来ております。今、にたない委員おっしゃったような総合スポーツセンターなどは、もともと指定はされてございましたが、昨今の事情を勘案して、東京都の方も、例えば駅舎ですとか、今回、都立高校などを一時退避施設として新たに指定したというようなところは情報としてつかんでおります。

足立区議会議員にたないひとし

 この決算説明書についてなんですけれども、啓発活動とか、訓練等についてはJアラートの全国一斉情報伝達訓練にとどまると回答いただいておりましたけれども、予算書を見ても記載を見付けられなかったんですけれども、このJアラート、全国一斉伝達試験っていうのは、予算が掛かっていない事業、事業なのかあれなんですけれども、そのために記載がないっていうことですか。

災害対策課長

 Jアラートの訓練については、国の方で一斉に行っているものでございますので、特に区の方で費用負担等を持っているものではございません。

足立区議会議員にたないひとし

 見付けられないだけなのかもしれないんですけれども、ほかに取組がないということでないのかもしれないですけれども、この足立区国民保護計画に絡んだ事項とかっていうのは、記載はJアラート以外にあるんでしょうか。

災害対策課長

予算書の中で、個別の項目というところでは特に記載はございませんけれども、やはり今後、一括の中で総合防災訓練とかっていうような予算の組み方をさせていただいてございますので、その中で何ができるかというようなところは今後、検討していきたいと考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 分かりました。また、この予算書が、どうも紙資料であって、こっちのタブレットの方にも来るんですけれども、検索ができないもので、ない事業なのか、ある事業なのか、なかなか調べるのが非常に苦労するもので、回答ありがとうございます。
 前回、定例会でも質問させていただいたものとかぶってしまうんですけれども、一括回答でそこの回答がなかったものが結構ありましたので、この場にて、それも含めて質問させていただければとは思うんですけれども、まず、最初に、避難施設の把握については取り組んでいただいていると今、答弁いただいたんですけれども、特に平素から民間事業者との連携、協力体制を構築することが、被害を局限化するために有効であり、足立区国民保護計画でも、構築に努めると区は計画でも定めています。
 国民保護ポータルサイトでも、屋外にいる場合は近くの建物、できれば丈夫な建物の中、または地下街や地下駅舎など、地下施設に避難するよう避難行動について記載がされております。特につくばエクスプレスの地下駅舎であったりとか、東京メトロ、また、地下鉄コンコースを所有する首都圏新都市鉄道株式会社であるとか、東京地下鉄株式会社との武力攻撃災害への対処について、早急に連携協力体制を構築すべきであり、構築に向けての取組を強く要望いたしますが、ここについてはいかがでしょうか。今後、そういった連携であるとか、協力体制を構築するっていうのは進めていくというところであるか、そこについて回答をいただきたいんですけれども。

総合防災対策室長

 先ほど申し上げたとおり、地下施設、または頑強な施設と災害対策課長の方がお答えしたとおり、都立高校も入ってまいりました。更には、六町駅、逆か、青井駅でしたね、どちらかの駅の地下街が認められて、更に、北千住駅の地下街も、今回そういう施設に入ってきたというふうに記憶しております。

足立区議会議員にたないひとし

 まずは今回、そこの追加のところで、駅コンコースであるとか、地下街に逃げられるようなことになったっていう認識でよろしかったでしょうか。はい、ありがとうございます。
 更に、そういった情報を記載するだけにとどまらず、避難訓練の実施であるとか、備蓄であるとか、施設拡充までも視野に入れて、更に一歩踏み込んで、連携協力体制っていうのは構築に向けて早期に取り組んでいただきたいと、非常に強く要望するところではあるんですが、そこについてはいかがでしょうか。

総合防災対策室長

 いつ、その情報が来たかというと、まだ先月ぐらいですので、まだ連携の方が強化できているとこではございません。これから、駅との連携もしながら、進めていけられるものは進めていきたいというふうに考えておりますので、もう少しお待ちいただければと思います。

足立区議会議員にたないひとし

 それでは、訓練もしっかりと視野に入れて進めていただけるっていうことですね。

総合防災対策室長

 現実に営業をしている中で、駅の方を使って訓練ができるかどうか、その辺も含めて打合せをさせていただきたいというふうに考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 更に、同じく足立区国民保護計画で、平素からの備え、または国民保護に関する啓発の章に行って、住民地域の団体、事業者等に対して、武力攻撃事態において適切に行動できるよう全国瞬時警戒システムJアラートによる情報伝達及び弾道ミサイル落下時の行動について、日頃から周知に努めて、広報紙、パンフレット、テレビ、インターネット等の様々な媒体を活用して、国民保護措置の重要性について継続的に啓発を行うこととともに、住民向けの研修会、講演会等を実施すると、区は計画で定めておりますけれども、今後、そういった啓発活動っていうのはされていっていただきたいと強く要望するのですが、そこについてお願いします。

災害対策課長

やはり災害と同じで、水害のときと、震災のときと、武力攻撃、ミサイルのときと、やはりそれぞれ取るべき行動違いますので、ただし、逃げる避難所などは同一というところもございますから、避難所運営会議でいろいろな会議体持ってございますので、そういった場でいろいろなケース・バイ・ケースの避難方法ですとか対応方法っていうのは周知をし、まずはそこから進めさせていただきたいと考えています。

足立区議会議員にたないひとし

 それでは、ほかの訓練と一緒のタイミングで、そういったところも含めてやるメニューであるとか、そういったものを追加していくって感じなんですか。それとも、それだけに限った、これだけに限ってもそんなにボリュームがあるものではないので、追加のメニューとかの方が望ましいのかとは思うんですが、そういったことも今、是非とも要望させていただくので、そういったところはいかがですか。

災害対策課長

 避難所運営会議のその年の訓練のやり方というのを、年度当初に役員会などで町会の方々とお話しさせていただいています。町会の方でのスケジュールも合わせながら、今年は水害でやろうとか、今年は震災の訓練をやろうというような御議論ございますので、その中でミサイル攻撃に対しての訓練というか、まずは、どのような行動を取るかというようなところの周知は、させていただきたいかなと思っています。

足立区議会議員にたないひとし

そうですね。ミサイル攻撃の訓練といっても、できることは非常に限られていますし、やるべき、取れる行動っていうのは非常に限られていて、そこまでボリュームのあるものではないので、是非とも周知をしていただきたいなっていうのが非常にあるんですよね。
 なぜかというと、平成29年8月29日と9月15日、本日もそうなんですけれども、Jアラートが発出されたときに、どうしたらよいか分からない、避難できなかったというふうに回答した方が結構多く、どういった避難等が必要かっていうのを分かった上で避難しましたよっていうのが、例えば9月15日の、2回目ですよ、2回目でも16.2%、1回目の場合、同じような地域でしたんであれですけれども、避難等が必要と考え、実際に避難等をしたっていう回答をしたのは5.6%なんですよね。避難方法が分かった方っていうのは、もう100人に5人しかいなかったっていうぐらいなところなので、非常にそういった、そこまでのボリュームはありませんから、是非とも周知に力を入れていただければなというところではあるんですけれども。
 あと、もう一つ確認させていただきたいのが、これまで足立区国民保護計画の実施について、結構計画でいろいろなことが定められている中で、非常に消極的なんだろうかと、15年間たっていて、実施されていない。もうプランだけで、Doが欠けているところが結構あるんですけれども、なぜここまで消極的なのかっていう、そこが根本的な部分っていうのはどういったものがあるのか、クレームみたいなものが入ってくるのかって教えてもらえますか。

総合防災対策室長

にたない委員おっしゃるとおり、消極的と言われると、中身についてはかなり消極的な内容となっております。なぜかと言われますと、他自治体についても同様の計画になっております。先進事例等あれば、そこを参考に、今後進めていくことはできるんですが、まだまだ国や都からの御指導もいただいておりませんし、Jアラート自体が、今日もありましたけれども、もう通過した後に皆さんが知る。その中で、訓練というのがなかなか今のところできない。これについては、着弾をする前に分からないと、避難の意味があまりないのかなというふうには考えております。ですので、今後、国や都、更には他自治体の動向を見ながら、もう少し中身のあるものにしていきたいというふうに考えておりますので、今後の動向を注目していきたいというふうに考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 他自治体の先行事例っていうのは一応あるんですよね。ほかの自治体とかでも避難訓練っていう、地下鉄への避難訓練とかされていたりとかしていますから、そこは、ただ数が少ないんだろうなというところと、国からの指導っていうのはどういったことになっていくのか、分からない部分でもあるんですが、計画を定めろということで、この国民保護法において定められて、こういった足立区国民保護計画を定めて、そこに規定されている内容っていうのは、消防庁なりが制作したものをベースにやっている中で、計画があって実行がされないっていうのは、非常に不自然な段階で、国の方は計画を定めてくれよと言ったことで、ある程度の、どういったことをしなければいけないのか自治体が理解し、そこの実行っていうものがおのずとされるものだというふうな思いなのか。
 それとも、もう実務レベルで、何か指示であるとか、そういったものがないとできないっていう部分なのかっていうのは、どういったところなんでしょうかね。すみません。詳しく教えていただければ。

災害対策課長

国民保護法、この計画自体も、武力攻撃とかの災害対策本部っていうのを立ち上げる基準が、国ですとか、東京都からの要請に応じてというのが原則になってございます。
 また、その前段階として、区の方では危機管理調整会議等を立てることにはなってございますが、足立区だけではなくて、今日のJアラートも広い範囲で、どのようなところで危険性があるかというようなところ、あと、どうやって連携をしていくかというようなところが、どうしても国や東京都と連携していかなければいけない部分、多うございますので、そういった意味で、東京都や国と、どうやって連携していくかを今後、進めていきたいと考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 東京都と連携してというところなんですけれども、この計画だけがあって実行できていないっていうことが非常に不自然な状態で、そのまま15年間放置されているような状態で、ほかの自治体もそうなのかもしれないですけれども、是非とも、確かにおっしゃるとおり、実際問題、Jアラートが発令されてから、この計画で定めているだけで見ると、これ避難実施要項の策定としか、まだ記載がないわけですよね。
 実際問題どうしたらいいのかっていうところが、結構、記載がないような状態なので、このJアラートに限っては、そういったところもあるんだろうなっていうところではあるんですけれども、もし、そういったところがあるのであれば、実際問題、実際に運用するのは足立区なんですから、そこから国の方とかで、こういったことが不備で足りない、こういったところの、どうすればいいのかであるとか、もうちょっと指示仰いだりとか、どういう考えを持っているんだって国の方に言っていくっていうところも、要望等々も必要なのかなと思いますけれども、そういったことというのは、例えば、自治体の方からやっていったりはするんですか。

危機管理部長

 いろいろ、にたない委員、御要望あったかと思うんですが、少しまとめて私の方からお話しさせていただくと、まず地域等の訓練、非常に我々も大切だと思っています。
 ただ、今、訓練のボリュームもありませんし、避難場所も確立されていない中では、やはり先ほど災害対策課長が答弁したとおり、啓発が取組としては中心になるっていうふうに考えています。
 それと、今日、国や都との連携について申し上げますと、今日、青森県、北海道でJアラートが鳴ったとき、情報指令室の方に、私はいました、その瞬間に。結局、そのとき東京都から連絡が入り、テレビでは国の話が出たりするんですが、やはりそういった即時対応については、東京都の方から連絡が入ります。それに合わせて、我々も判断して進めていくことになりますので、やはり当日の緊急的な対応っていうことを考えると、都とのすり合わせ、歩調を合わせるっていうのはもう絶対避けては通れない必要なことだと考えていますので、まず、先ほど総合防災対策室長申し上げたとおり、国、若しくは都とまず連携する、情報交換する、要望する、そこから始めさせていただければというふうに考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 やはり避難の指示っていうのは知事権限になっていますからね。そことしっかりと連携取らなくちゃいけないんですけれども、7時27分、今回の件だと、北海道と、最初、東京都となっていましたからね。そこから7時29分、7時42分と、どんどん、どんどん変更になっていって、最終的には、北海道と青森県という形だったんですけれども、是非とも、そこに東京都としっかりと連携も強くしていただいて、国の方にも要望を行っていただきたいと強く強く要望させていただき、質問を終わらせていただきます。

令和4年 決算特別委員会 10月11日

足立区議会議員にたないひとし

足立国民保護計画についてお伺いさせていただきます。
 喉も枯れ枯れ、ちょっと変なんですけれども、ごめんなさい、聞きにくくて申し訳ないです。
 今現在の国民保護計画というのはテロを基本的には前提としてつくられていて、2001年の9.11を受けて、2003年の事態対応法から2004年の国民保護計画になって、2007年に足立区国民保護計画ができてきたという流れがある中で、昨今の事情に合わせた内容にしていくべきであって、弾道ミサイルなど武力攻撃災害においては、この足立国民保護計画でも武力攻撃事態に対してはまだまだ足りてない部分がたくさんあるということです。そこに対しては先日の答弁で、これから国とか都、まずは連携する、情報交換する、要望することから始めさせていただきたいというふうに考えておりますと答弁いただきましたけれども、そのとおり進めていただければと思います。
 また、内容の改定については時間が掛かるにしても、すぐに取り組めることもあると考えるんです。これを読んでみると、例えば、第2編平素からの備えというのはできるもの結構あるんです。是非ともこの中から、できるものをしっかりとやっていただきたい。特に、平素からの備えの中の国民保護措置に関する啓発というところにおいて見れば、Jアラートによって、弾道ミサイル落下時の行動について、平素から周知に努め、広報紙、パンフレット、テレビ、インターネット等の様々な媒体を活用して啓発を進めていくというのはありますから、是非ここは、国とか東京都関係なく、足立区でも進められるところですから、是非ともすぐにでも取り組んでいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

災害対策課長

にたない委員おっしゃるとおり、やはりミサイル攻撃ですとか、まだまだ区民の方が知らない現状があると思います。まず、知っていただくことから始めることは大事と思っておりますので、Jアラートの訓練などは年4回やってございますので、そのときにA-メールなどとも連携はしてございますが、どのように広めていけるかということは検討していきたいと考えております。

足立区議会議員にたないひとし

 是非とも検討ではなくて、もう2007年から始まっていますから、すぐにでもスタートしていただければと思います。
 正直、これについて以前から質問させていただきましたけれども、答弁の意味が分からないんです。これ何で分からないかというと、2007年に計画が策定されて、もう15年なんです。訓練については毎年、今の答弁もありましたが、年4回、平成24年からJアラートの全国一斉情報伝達訓練に留まるという答弁ありましたけれども、だったら年4回で、平成24年からやっているんだったら、Jアラートか鳴ったときに、区民の方から、どうしたらいいか分からない、どう対応したらいいか分からないなどという声が寄せられること自体を恥と思わなければいけないものなんじゃないかと思ってしまうんです。
 これから国による検証というものは入ると思うんですけれども、今回のJアラートにおいては、通勤時間にちょうど直撃したものですから、千代田区は鳴ってしまったんです。東京都の中、どこで起きても通知が鳴るようになっていましたから。どういったことが起きたかというと、地下鉄の駅舎にいた方も大勢いたんですけれども、Jアラートが鳴った瞬間、地上に出て、大丈夫かな、大丈夫かなと見ていたという状態なんです。これは報道ベースなので、これから国の検証というものは入ってくると思うので、それからでも見ていただければと思うんですけれども、基本的に平素から備えがなければ、実際問題、的確な対応を各事業者が取れるはずもなく、各個人もなかなか取ることというのはできないんです。適切な対応ができなければ、仮に一時避難施設が周知できたとしても、結局のところ、つい最近、海外でもありましたけれども、サッカースタジアムで催涙弾を警察が発射して、大勢の方が圧死してしまったという出来事がありましたけれども、それと同じようなことが今後、つくばエクスプレスであるとか、北千住駅等の地下施設でそれと同じようなことが起きてしまうと。単純に啓発するだけでは駄目で、実際問題どういったことが想定されるのかというのをしっかりと詰めていかなければならないという段階でございます。
 足立区国民保護計画で定められていることというのは、やるべきことというのはもうたくさんあります。その中でも、見直しを行わなければならない、例えば武力攻撃災害事態に対する対応というのは非常に薄いもので、まだまだ内容がないものですから、そういったものもありますけれども、時間が掛かってしまうものがあれば、今すぐ取り掛かることができる内容もあるんです。これは2007年からずっと、改正は令和2年にありましたけれども、ある中で今すぐ取り掛かれることも取組がされてないことについて、言葉は悪いんですけれども、平和ぼけし過ぎていると非常に感じるわけなんです。言葉は悪いんですけれども、国民とか区民が平和ぼけしているといわれることあるんですけれども、私は別にそれがプロパガンダの影響であって、どんな影響であろうとも、平和ぼけしていて全然構わないと。むしろそれというのは安心していただいているからこそ、そういった平和ぼけという状態になるんではないかと思うんですけれども、ただしかし、我々とか行政というのは絶対に平和ぼけなどしてはいけないと思うんです。誰よりも、それこそ臆病でなければならないと非常に考えるわけです。
 しかし、今すぐにでも取組ができること、周知であったり、もう15年間あったわけですから、幾らでもできたはずです。Jアラートが鳴ったらこうしてくださいということは。そういったこともしてないとなると、区民より危機意識が低いと感じざるを得ないというところなんです。
 災害のときとかでも、自助・共助・公助とあって、自助・共助の方をどうかお願いします。皆さんで助け合ってください、自分の身は自分で守ってくださいと言っていますけれども、公助に頼らないでくださいと言っていますけれども、我々が一番公助に頼ってないかと非常に強く思うわけなんです。
 消極的な理由とかというのも、先日お伺いさせていただきましたけれども、理由になってなくて、一般企業で働いていて長いので、皆さんの文化とか慣例というのが分からないんですけれども、仮に15年間の進捗がこのような感じであった場合、業務怠慢と言われちゃいます。なおかつ、仮に進められない理由があったとしても、15年間指示待ち人間になってしまうという、通常だったら首になってしまうと。ましてや、それが指摘されたのなら、早急に何か取り組みいただきたいというところではあるんですけれども、正直今さらですが、ほかの自治体の研究などということは、口が裂けても正直言えないなと。正直、皆さんの答えがよく分からないというところに陥ってしまうんですけれども。
 私が言っていることというのは、足立区だけではなくて、ほかの自治体でも言えることで、足立区だけが突出して悪いということではないんですけれども、押しなべて危機感が足りない。特別区も東京都も平和ぼけし過ぎていると非常に思っております。主体性を持って、決算特別委員会でもありましたけれども、あだちからと、すてきな言葉を使っていただいているんですから、あだちからの姿勢で取り組んでいただきたいと強く強く要望いたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

この記事を書いた人

前足立区議会議員 にたない ひとし(似内 和)

自由民主党足立総支部連合会 事務局次長

1985年4月12日生まれ
趣味:釣り、サウナ(サウナ・スパプロフェッショナル資格保持)

防災士・防災危機管理者・消防団員
小中高と足立区、荒川商業 総合ビジネス科(情報) 卒業
高校卒業後、IT技術者として働き4年間学費を貯め復学
その後6年間学び、東京都立 産業技術大学院大学 修士課程 修了

片山さつき政治経済研究所
参議院議員片山さつき秘書、衆議院議員鴨下一郎秘書を経て
令和元年 足立区議会議員 初当選 現在1期目

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